医療機関の婦人科を活用して健康管理につなげましょう

わからないことは看護師に相談

喉の痛みや咳、発熱などの症状があれば風邪を疑って、かかりつけの医師がいる内科クリニックを受診するように、月経や性器、不妊に関する悩みや気になる症状がある場合は他の診療科を受診する同じくらいの気軽さで婦人科を受診したいものです。

しかし、多くの女性(特に未婚の方)にとって婦人科(産科も含む)という診療科は、妊娠・出産、性器に関係する病気を専門に診るという意識が強くあり、診察台で衣服を脱ぎ、子宮や膣の状態を触診等で確認する「内診」への抵抗感があるため、何らかの自覚症状があってもなかなか婦人科へ行かないのが現状です。

女性の体は年齢によって大きく変化し、それに合わせて様々な症状が現れますが、それらを診察するのに最も適しているのは婦人科なのです。一昔前とは違い、医師国家試験の合格者に占める女性の割合が高くなった今日は婦人科には多くの女性医師がいます。

婦人科で扱う病気は女性のデリケートな部分に関するものがおおいので、自身の悩みにしっかり耳を傾けてくれ、この先も長く診てもらえそうな相性の良い医師を見つけて、健康管理に活用するのが理想です。

不正出血や陰部の痒み、排尿痛などの症状がなくても、婦人科で定期的に女性特有の病気に関する検診を受けるなどすれば、何か気になる症状を自覚したときに、医師に気軽に相談できるでしょう。

医療機関での予約から診察(問診・検査・診断結果の説明)の流れ

患者のプライバシーは守られます

婦人科を受診する場合、前もって電話で予約が必要な病院が多いので、病院のホームページなどで確認しておきましょう。また木曜日の午後は休診(医師の研究日、医師会・勉強会への出席、往診日などが理由)のところが多いのでその点にも注意しましょう。

病院の受付では保険証を提出して、初診であることを伝えます。自分の受付番号が呼ばれるまでの時間は問診表に「どんな症状がいつから始まったのか?」「最終月経とその前の月経開始日」、「出産・流産・中絶経験の有無」、「現在、服用している薬」「アレルギーの有無」などの細かい項目について訪ねられますので、受診前にメモに整理しておくと記載漏れがないでしょう。

医師からの問診では、「1週間前から排尿時に鋭い痛みがある」、「おりものの量が多く、臭いがキツイ」など具体的な症状を説明しましょう。仮に医師が男性であっても、症状やトラブルの詳細を話すことが恥ずかしいなどと考えて、本来ある症状を隠したり、オブラートに包むように話したりしては医師が正しい診断をできなくなる可能性があります。

また医師からは過去の流産や中絶の経験、性病の感染経路として疑われるパートナーに関する質問など答えにくいことを訊かれることもありますが、この点も正直に話しましょう。

問診が終わると、症状に合わせていくつかの検査が行われます。婦人科で行う代表的な検査としては、貧血や肝炎、エイズ、梅毒などの感染症の有無を採血で調べる「血液検査」、妊娠の有無、排卵の状態、細菌の有無を調べる「尿検査」、子宮・卵巣の大きさや位置、子宮筋腫や卵巣腫瘍の有無を超音波を当てて調べる「超音波(エコー)検査」、膣分泌物を綿棒で拭い取って炎症の原因となる細菌を調べる「おりもの検査」などがあります。

また婦人科特有の検査としては「内診」があります。まず、下着とスラックスを脱いで内診台に上がり膝を立てて足を開きます。プライバシーの配慮から医師と患者の間はカーテンで遮られていますが、逆に不安だという方もいるでしょう。その場合は医師にその旨を伝えましょう。

次に医師が外陰部をキレイに洗浄して、視診によって炎症やしこり等の有無を確認します。次に指を挿入して、子宮の大きさや硬さを触診で確かめます。最後に膣鏡という器具で膣の内部の様子、糜爛(びらん:ただれ)、ポリープ、出血の有無を確認します。ただし、月経中の場合、膣の中の状態が把握しにくいため、内診が行えないこともあります。

内診は痛みが生じる検査ではなく、時間も3分程度で終わりますが、なかなかリラックスして受けられる検査ではないので、過度の緊張などで痛みを感じる患者さんもいます。内診で処女膜に傷が残るということはありません。セックスの経験のない女性も心配することはありません。

婦人科では、結婚前の女性を対象として、安全な妊娠・出産に支障をきたす性病(淋病・クラミジア)や子宮頸がんがないかを検査する、ブライダルチェックも実施していますので、これまで積極的に検診を受けてことなかった女性は受診を機に、将来の妊娠と自身の健康管理を考えてみるのもよいでしょう。

おりものの量や色の変化は性感染症(STD)のサインかもしれません

ネット社会であらゆる情報が溢れている今日、「性」に関する知識も容易に入手できるようになりました。そのため初めてセックスを経験する年齢も年々低くなっています。

それに比例する形で20歳代前半の男女に増えているのが、クラミジアやエイズ、梅毒などの性感染症(STD)に感染する患者です。「自分はパートナーは一人しかいないから関係ない」という方も多いようですが、パートナーが知り合う前に他の異性とのセックスで感染していれば、知らないうちに性感染症になる可能性があります。

出血を伴うセックスは性感染症のリスクを高める代表的な行為ですので、月経中のセックスは避けましょう。また喉の粘膜から感染することもあるので、オーラルセックスも注意が必要です。

自覚症状がほとんど現れないものもありますが、多くはおりものの量や臭いの変化がサインとなります。自分で「おかしい」と思ったら、病気が慢性化したり、不妊の原因となる前に婦人科を受診して検査を受けるようにしましょう。

 

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