自治体等の補助制度があっても、宮頸がん検診の受診率は依然低い

がん検診の受診率を向上させることで、がんの早期発見・早期治療に結び付けようと、国は「がん検診推進事業」の一環として、前年度に20歳、25歳、30歳、35歳、40歳の女性を対象に子宮頸がん検診の無料クーポン券と検診手帳を配布しています。

子宮頸がんはセックスを通じてHPV(ヒトパピローマウイルス)に感染することが原因となりますので、無料クーポンの対象となる20歳という年齢は決して早くはありません。

日本のように公的医療保険制度が整っていないアメリカでは、がんになると日本と比較にならないほど治療費がかかります。そのため検診による早期発見への意識が高く、20歳〜59歳までの女性の80%が子宮頸がん検診を受診しています。

一方、日本ではがん検診推進事業による無料クーポン券の配布、健康増進法による自治体のがん検診(20歳以上の女性が対象で2年に1回受診可能:無料〜1000円以内)などの補助制度があるのもの、子宮頸がん検診の受診率は僅か25%しかありません。

産婦人科以外の医師や看護師が細胞診のみを行う欧米の子宮がん検診と異なり、日本では産婦人科の医師が、問診・視診・内診も行うので子宮頸がんだけでなく、子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣腫瘍やホルモン異常なども発見できるなど、非常に充実しています。是非とも積極的に検診を受けるようにしましょう。

なお、月経中は細胞の採取が難しいので、子宮頸がん検診の受診予約は月経中を避けるようにしましょう。検診日の2〜3日前からはセックスも控えたほうが吉です。

近年は自宅にいながら自分で膣内に器具を挿入して細胞を採取して郵送すると、検査結果が送られてくる(あるいはPC、スマホで確認)、子宮頸がんの検査キットがありますが、これにはいくつかの問題があります。

通常の細胞診は医師が目視を行いながら子宮膣部と頚管内を擦って採取を行いますが、自己採取法では病変のある部分は見逃して採取する恐れがあります。またHPV(ヒトパピローマウイルス)の有無を調べる検査法では、HPVに感染しているものの、病変がない人も要請になるため、20代の女性の30〜40%が要請と判定される可能性があり、不安を煽るだけになってしまいます。。

医師との対面型式で検査を行うことは恥ずかしいかもしれませんが、婦人科で検査を行えば、子宮頸がんの有無に加えて、おりものの状態や害陰部の様子、月経トラブルなども診断してくれます。定期的な検診は可能な限り婦人科で行うことがよいでしょう。

 

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